今回は、鎌田浩毅先生の【読まずに済ませる読書術】をご紹介します!
著者プロフィール
鎌田浩毅(かまた・ひろき)
1955年東京都生まれ。1979年東京大学理学部地学科卒業。通産省地質調査所、米国内務省カスケード火山観測所を経て、1997年より京都大学大学院人間・環境学研究科教授。理学博士。専門は火山学・地球科学。京大の講義は毎年数百人を集める人気で教養科目1位の評価。
著書に『理科系の読書術』『地球の歴史』(以上、中公新書)、『世界がわかる理系の名著』(文春新書)、『座右の古典』(ちくま文庫)、『火山噴火』(岩波新書)、『京大人気講義 生き抜くための地震学』(ちくま新書)、『地球とは何か』(サイエンス・アイ新書)など多数ある。
ザックリまとめ
どんな人が読むべき?
- 積読がクセになっている人
- 義務感で苦しい読書をしている人
何が学べる?
- 人生を豊かにする読書
- 読書との適切な向き合い方
どう活かす?
- 読書の目的が変わり、自分の人生を生きる時間を増やせる
読書とは人生を豊かにするもの
みなさんは何のために読書をしていますか?
大前提として先生が何度も繰り返しているのが、読書の本質は「たくさん読むこと」ではなく、
「人生をより豊かにすること」
です。
たくさん読むことが目的になってしまっていると・・・
「この本、必要ないかも」
と疑うことすらできなくなってしまい、無駄な時間を過ごしてしまうのです。
知識はもう足りている
ブリコラージュ
ブリコラージュとは、日曜大工を意味するフランス語です。
ここでは、「今あるものを使う(目を向ける)」という意味で登場します。
先生は、ある程度読書をしている人であれば、
「必要なものは既にあなたの中にありますよ」
と言っているんですね。
現代人は足りないものばかりに目が向きがちで、欲望に際限がありません。
そういった欲望は、どこまで行っても満足することはできず、むしろ理想を追うことに疲弊してしまう恐れもあります。
私の場合はまだまだ知識量が足りないので、これからこの言葉が響いてくる、、、はずです。
合わないならやめればいい
読書が人生を浪費する
先生は、本を読み過ぎると、自分で考える力を失うと言っています。
というのも、読書という行為は、他人の思考を追体験することであり、自分で思考していないからです。
読書すれば思考力が高まると思っていたのに・・・
なんと思考力が高まるのは、読書後の時間だったのです!
人間の集中力というのは最大1時間程度しか持ちません。それ以上は、頭が知識を求めていても、体が付いて来れていない状態なんです。
それなら、休憩を取ればいいじゃないって事です。
具体的には、1時間の読書に対して、考える時間を3時間とるのが理想と言われています。
体癖(たいへき)
この体癖によって、身体構造ごとに行動や好みが違うことがわかります。
つまり、自分の体にどうしても合わない本も存在するってことですね。
そんな本は、時間の無駄なので頑張って読む必要はありません。
同じような肌に合う本が間違いなくあります。
この身体上の分類に従うと、私の場合は歴史書やロジカルシンキングのビジネス書が合っているとのこと。
詳しくは、書籍内で分類法が紹介されているので、是非手に取ってみてください。
「活きた時間」だけを大切に
多読/速読へ走ることへの警鐘
本書ではこんな例が挙げられていました。
- 整理術の本が本棚に溢れている
- 速読の本を読み、速読を使って速読術の本を読む
私自身、ビジネス書を読み漁り、頭でっかちになっている自覚があったので、この本末転倒な事実にハッとさせられました。
時間を効率的に使いたいと思っていたのに、全く使えていない・・・。
読書をするからには、人生に影響がなければ意味がない!
もちろん、小説などに没頭する趣味としての読書は別ですが、人生を豊かにしていくための読書には、「活きた時間」を生み出す本を選んでいかなければなりませんね。
さいごに
これから読書をしていくにあたり、読書術を学ぼうと本書を手に取りました。
読み終わった感想としては、読書に対して、人生という長い時間軸で考えさせられました。
生涯読み返したくなるような本を見つける必要性だったり、
年代によって読書するべきジャンルの比率を変える必要があることなど、勉強になりました。
これからは、人生を豊かにするために、本を取捨選択していきます!
私のような読書初心者から、情報の雨に打たれている中〜上級者まで幅広くオススメできます。是非。
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