【読書について】読書だけではバカになる

今回は「読書について(著ショーペンハウアー/訳鈴木芳子)」をご紹介します。

目次

ザックリまとめ

どんな人が読むべき?

  • 読書はしてるけど、変わった実感がない
  • 小手先のテクニックではなく、ためになる読書がしたい

本から何が学べる?

  • 自分で考えることの重要性
  • 読書自体に意味はないこと

どう活かす?

  • 「誰が」「何を」「どうやって」考えたのかに着目し、情報を適切に活用する
  • 流行や他人の意見、周りの見る目に流されずに、自分のことは自分で判断する

プロフィール

ショーペンハウアー

ドイツの哲学者。(1788〜1860)
生前はヘーゲルの名声に隠れ、不遇な生涯を送った。その哲学はカントを出発点とし,プラトンのイデア論やインドのベーダ哲学の深い影響を受けている。主著《意志と表象としての世界》(1819年)。著書にはほかに《余録と補遺》(1851年)がある。

鈴木芳子

ドイツ文学者、翻訳家。
1987年早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了(ドイツ文学専攻)。カール・アインシュタイン『ベビュカン』にて独日翻訳賞マックス・ダウテンダイ・フェーダー・東京ドイツ文化センター賞を受賞。

「考える人」と「単なる物知り」の違い

本書では、
本を読むことは他人の考えを借りているだけで、自分の思考力低下に繋がると指摘しています。読書はあくまで材料に過ぎず、自分で考えることが重要だと言います。

次々と本を読むのみで、考える段階がなければ、せっかく読んでも自分に定着しません。
何を得たのか、学んだのか、どう活かすのか、本から得たエッセンスを自分に落とし込む時間が必要です。自分なりに噛み砕いて血肉にしましょう。

もし間違った答えに辿り着いてしまっても、熟考した思想こそ価値があると言います。

その思想には「信念があり、伝えたいことが明確」だからです。
自分で考えないただの物知りは、要は説得力がなく薄っぺらいという事です。

俺は考えるための材料集めからだな・・・

流行に惑わされるな

よいものが新しいのは、ほんの束の間

「読書について」著ショーペンハウアー/訳鈴木芳子

みなさんは目新しいものに飛びついてませんか?

流行り廃りに振り回されていませんか?

誰しもが心当たりのある部分だと思います。
特に読書やファッション、ネットの分野においては顕著ですよね。
どれだけ爆発的にもてはやされても、数年後には話題にすら挙がらない。

いかなる変更も進歩であると信じることほど、大きな過ちはない。

「読書について」著ショーペンハウアー/訳鈴木芳子

新しいもの=良いものではないということですね。

非凡な人物が、時間と能力を賭して考えた物事を、平凡な人物がその意図も汲まずに自己流に改悪する。そんな本、さらにいうと情報が溢れかえっていると言います。

何かを学ぶときは、解説書よりも古書から読もう

もちろん技術的な進歩にはこの理論は当てはまらないと思います。
新しいほど便利に、高機能になっていきますからね。

平凡な言葉で、非凡を語れ

思想の価値は、「何について」「どう考えたか」で決まると言います。
つまり、「材料」と「調理方法」ですね。

たとえば、高級肉ならただ焼くだけで美味しく食べられますが、一般的な肉はいかに柔らかくするか考慮し、味付けを工夫し、そうして初めて美味しく食べられます。

自分の琴線に触れるものが、「何について」「どう考えた」ものなのか
着目してみると、情報の受け取り方が変わってくるはずです。

おわりに

読書ジャンルの読書が、3冊目になりました。
このくらい読むと、根本的な部分は重複していることに気が付きます。

重要なのは

  • インプット→アウトプット→考える の繰り返し
  • 雑多な本(情報)のなかで、不要なものに時間を割かない
  • 古典は正義

ですね。

次回は、これらを経て読書について考えたことをまとめます。

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